シエラ企画
個人注文
白山・釈迦岳でオシャカになりそうだった猫物語 その4

2011.07.25.月

ヌプリさん マダムKさん 優しい日本のお母さん
こっこさん みけ様


9:22
でっかい実をつけたエンレイソウがありました

・・と言っても・・
比べる物がないので分かりませんね〜

9:30
「ヌプリさん、釈迦岳はドコにあるんですか?」
「ま・・いいじゃないですか」
「左ですか?」
「聞かない方がいいかも・・笑!」
「もっと先ですか?」
「さっき見えていたんですが・・言うと返って疲れるかな?って思って」

どうやら・・あの道を進んで・・見えなくなった頃に・・の・・ようです
みなさん、ニャアが限界になるのを心配して下さっているのです
だから禁句のように、ここまで来ました。

一旦、標高1900mまで下がるようなのですが、福助人形のニャアには感覚が分からないし・・南大峯の急登よりマシだから・・と・・それにメッチャ景色がいいでしょ♪
それに・・意外と身体がラクになってきていました。
標高が下がったためかもしれません。





福助人形は花の写真を撮るために
下を向くたび頭がフラフラします
上手にバランスをとっています


我ながら大したモンだと感心します

ニャアがましになれば・・こっこさんが・・気が付けば
狭い道幅のギリギリの場所を歩いています。
「ギリギリだよ〜山側に寄った方がいいよ〜」
「そうやなあ!」

分かっていても身体が動かないのでした
10:55
「ここ、底なし沼だよ。落ちたらダメよ。すべらないようにね!」

・・ほんとだ・・どす黒さは地獄へと通じているみたいな雰囲気です・・
天国はいいけど地獄は嫌です
10:58 池を過ぎたらスグに、こんな標識があり、一組の古いカップルが休んでいました

「どこからですか?」と優しい笑顔でヌプリさんに尋ねます。
的確な返事だけしています。
「すみません。そちらが釈迦岳だと思うんですが・・」

と、休憩している(無意識の通せんぼとも言う・笑!)横をすり抜けて進みます
この標識に「釈迦岳」の文字はなかったような気がします。

さあ・・ここからが・・ヤブコギでした・・
笹の大群生です。
台高や大峯ではダニだらけになってしまいそうです・・
おまけに・・ヤケに急登です★
黙々と進みます。
11:05 釈迦岳〜〜♪とうとう着きましたっ♪

静かな、静かな、せまい山頂です。感動です。
「初めての白山で、こんなマニアな山から登ることになってごめんなさいね」
「いや・・みけさん達らしいと思いますよ」
「ここから違う道を降りた方が近いんですけどね〜」
「○○ですね」

え・・?そうなの?そうなの?・・

車で来ているので・・残念ながらピストンしなければなりません。

ここでランチタイムです。

ニャアは・・ある不安が沸き上がってきていました
気がつかれたと思いますが・・ガスが上がってきたのです
激しくはありませんが・・ガスです・・

昼食もそこそこに・・遠く・・遠くで音がしました・・・
「今の、雷やないですよね?」
「いいえ〜聞こえなかったわよ。
    それに考えないのよ。みんな嫌いだから」

ニャアは雷付きの過酷な帰りを想定して、疲れて痛んでいる場所に痛み止めのシップを貼って準備します。
11:32 撤退です・・撤退★

登ってくるときにはメチャ急で、帰りはどうしようかと思った下りも・・
何のことはないです。
簡単に下れます。

そして・・分岐の所で・・こっこさんとニャアは前後してしまい・・
ニャアがヌプリさんの後についていました。
ま・・いっか・・
12:22 ココまで来ると・・ついに・・雨が降ってきました・・
「ザックカバーとカッパを出してください」
・・・びしょ濡れになってもエエやんか・・・
      雷鳴り出す前に広い場所から抜け出したいわっ★

・・と・・思いますが・・言いたいのをガマンします。
言ってもしょ〜がないからです(笑!)
「あ〜!!あほや!あほや!あほや!カッパを小屋に置いてきてる!」
夜に着て寝ていたため、パジャマのような感覚で置いてきてしまったようです。
いくら叫んでも誰も返事ができません。
黙々と装着しています。ニャアも手早く装着中です。

「あ!これ持ってたわ!これ、絶対に水をはじくはず!
    風を全く通さないで蒸れるくらいやから大丈夫やと思うわ!」


こっこさん、ニャアの薄いグリーンの上着を着ます。
帽子は以前の100円のではなく、先日、好日山荘で4500円のを1500円で買ったばかりです、見ると撥水加工がしてあります。ニャアはゴアテックスの帽子も持っていますが大丈夫そうなので黙ってます。

カッパを着終わったヌプリさん、心配になったのか
「本当に水を通さないですか?通すようなら、ボクのを貸します!」

・・と・・着たまま言います・・・当然ですね・・・


「大丈夫です!」
「寒くないですか?寒かったらボクので良かったら着てください」
「大丈夫です!」
「では、水が通るようだったり、寒くなったら言って下さいよ」


「あ!左の遠くの方で雷がなりました!」
「え?聞こえませんよ〜」
「さっきから、まさかと思いながら耳を澄ましてたんですっ★鳴りました!」
「そんなに焦らなくて良いから〜大丈夫ですって〜」


・・・分かってますよ・・・分かってますけど・・・

ま・・どうせ黙々と歩くしかありません。
オーバーペースになってしまったらバテて、よけい遅れてしまいます。
慌てて滑落したら最悪なので、足もとを見ながら黙々とペースを守って歩きます。


・・・歩きます・・・

・・・ゴンっ★・・・

「あ!すみませんっ★」

・・ヌプリさんのザックに頭突きをかましてしまいました・・
「落ち着いて下さい」



黙々と・・歩きます・・登りが続きます・・
ペースが上がりすぎると続かないので気を付けていつも通りに歩きます・・・
足もとを見ながら黙々と・・・


・・・ゴンっ★・・・

「あ!すみませんっ★」

・・また・・ヌプリさんのザックに頭突きをかましてしまいました・・
「大丈夫ですって〜笑!」


こうして・・5回は・・・かましてしまいました・・


あとで・・が・・

「もう〜おかしくって〜みけさん、復活してる〜!って思ってさ〜♪
ヌプリさんを追い上げてるんだもん!
ピッタリくっついてるのを見てたわよ〜♪」
13:43 七倉の辻まで戻ってきました
「休憩しましょう」
「えっ★こ・・こんな・・だだっ広い場所で?隠れるところないですやん!」
「大丈夫ですって」

一気に小屋まで戻りたい・・いつのまにか高山病は治っているのであった・・
火事場のバカ力って・・すごいなあ〜
「早い〜!早い!あと30分はかかると思ってたのに!!」
「いや〜・・ホンマに早いですよ。本当に30分は早い」

「あ!また鳴った!」・・もう・・気が気でないのであった・・
14:31 う〜ん・・こうして見ると・・つくづく・・ニャアの薄いグリーンの上着・・ええなあ〜♪

大汝峰の頂上を糞で・・踏んでくるため、分かれる事に。
お二人はアルプスのベテランだし経験も長いし、道もハッキリしているのでも了解する。
高山病の我々は高低差のないトラバース道をせっせと歩く。
後から「雷恐いから早く行け!」オーラを発し続けるを気にも留めずペースを守っては行く・・
14:51 「それにしても長いトラバースですねえ・・」というセリフが出てくる頃、
やっと大汝峰との合流地点に着く。ここで休憩。

朝作っておいたキュウリの塩もみを食べ、元気をつけます。
「二人が下りてこないかなあ」と・・見上げれば・・
ガスの中・・・
15:05
あ〜れ〜?・・人が見えてきました!

避難小屋は近いみたいです。
15:05
この雪渓を渡れば小屋はスグです。
アイゼンも持ってきましたが、小屋にいた方に
「要らないよ〜」と情報を頂いたので置いてきました。
ザクザクしているので大丈夫です。
振り返って見ると・・
こんなです
花を愛でながらも「早く小屋に逃げ込もうぜ」スタイルを崩しません。

でも〜もう音は聞こえないので緊張感が薄れています。
15:29 小屋が見えてきました!
ホっとします。
15:32 避難小屋・白山荘に帰って来ました♪(素泊まり・5100円)
結局、雨には少しあっただけで、恵まれていました。

くつろいでいると、大汝峰のお二人も到着。10分ほどしかかわりませんでした。

夜はばら寿司と、どん兵衛です♪
最近は、錦糸卵も売ってるんですね〜便利になったもんです。

相変わらず写真がありません。
もう、ブレーカーが落ちてしまってます。

昨夜、一所懸命、戸を開けてくれた方は出発しているでしょうし、安心して眠れそうです。



「明日、晴れていたら、目の前の御前峰に登って来た方がいいわよ。
せっかく白山に来たんだから、是非、登ってみて」と、に勧めて下さっています

「登ろうや〜!行きたいわ〜」
「下りの4時間が待っているから、脚力を残したいねん。うちは行かない」
「うち一人じゃあ、よ〜行かんわ〜」
「うちかて行きたいけど、脚力を残しておきたいねん。故障したら困るから」

と、いつもの頑固さで言い張りました。

御縁があれば、また来れるでしょうし、ここまで来て頂上を踏まずに帰るバカがいる方が面白いでしょう♪


さて・・さて・・長かった物語も、いよいよ最終回へ突入です






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