三峰山 2007.02.06.火

昨年、初めて雪のある山のツアーに参加し、もりりん&ぐっちぃさんと出会った想い出深い山だ。今年は、いつものクラブツーリズムで申し込んだ。いくつかの旅行会社の中で帰りに立ち寄る温泉の写真が気に入ったからだ。
繊細な樹氷が印象深く、今年も楽しみにしていたけど、暖冬で雪は期待できそうもない。これならどっか雪深い温泉ツアーに申し込めば良かったと反省していた。

クラブツーリズムでは前日か前々日、忘れないようにと電話がかかる。月曜にパートから帰ると留守電に伝言が入っていた。
「今日の時点で頂上付近は20cmほどの積雪があります。アイゼンを必ずお持ち下さい」
はい!私は冬はどこへでも絶対に持っていきますよ〜と留守電に向かって返事をする。気合い十分だ!それが夜に再度かかってきた。集合場所に間違いがないかの問い合わせだ。私は住所から言うと別の集合場所が良いのだが、M市のハズレに住んでいるので、別の駅からの乗車になるからと説明。しかし、とても丁寧な添乗員さんだと感心した。

私が乗る四つ橋には、梅田からやってくるので、集合時間より早くなることが多い。ここから乗る人はたいがいそれを知っているので案外早く集まってくる。この日も10分近く早く来た。すぐに出発かと思えばまだの人がいるようだ。
集合時間ちょうどに何人かやってきて・・残るはあと一人だ・・出発予定のギリギリ・・8:00に到着!
普通はこういう時は時間以内であっても、自分が最後だったら「すみませ〜ん!待たせてしまって!」と誰でも大きな声で挨拶する。大阪のおばはんだからこそ、そういう挨拶は大事なのだ。今日一日気持ちよく楽しむための礼儀っちゅうもんや。

・・そのオバハンは開口一番「まだ8時になってへんやろ!?」・・そらまあ〜そうだが・・こういうタイプは初めてだった。朝の気持ちよい空気が一変してしまった。更に、そのオバハンは女性の添乗員をつかまえて
「あんたかいな。昨日夜遅ぅ9時に電話してきたんは!」
「・・あ・・はい・・昼間から何度お電話差し上げてもいらっしゃらなかったようですので」
「あんたなあ!ダンナがえらい怒っとたわ!一杯やって、え〜気分で横になったら電話が掛かってきて色々いうんやって。山へ行かへんワシに言うたかて分かるわけないやろ!って怒っとたわ!ウチは忙しぃて家におらんのやから携帯に電話してくれんとアカンやろ!・・・延々・・
・・延々・・・今日はアイゼン持ってきてへんで!ぬくいんやから雪なんかないやろ?」

真冬に行く「樹氷ツアー」に申し込んで・・「雪はない」なんて決めつけるか〜?要するにウッカリして忘れて来たんやろ?〜あまりしつこいんで、ええかげん腹がたってきた・・もう少し長引いていたらプッツンしてたと思う・・猫キック&パンチが炸裂していただろう。

もう一人の添乗員は男性で、そのオバハンとは顔見知りらしい。オバハン、かなり嬉しそうだ。声が違う。ネコ撫で声っちゅうやつで攻撃しておった。我が輩の武器のひとつでもあるんだが・・オバハンのほうがかなり上手い!勉強不足だ・・反省・・?

ちなみに・・後で分かった事だが、そのオバハンは奈良だった・・

平日とあって、バスは空いていて座席は2人分(隣の空席も)使えた。これは相当嬉しかった!
まあ〜なんだかかんだかとバスは進み〜
10:09 御杖村(みつえむら)青少年旅行村着!
トイレやら身支度やら整えて準備体操。
トイレも2カ所あるので、とても便利だ。

今日は去年のコースの逆を歩くようなので少し冒険みたいっ!楽しみっ!
10:22 
出発〜!〜川の水がメッチャ澄んでいて旨そうだ!

冬の定番・怪しい人バージョン・マスク猫してると、初老の方が声をかけてきた。

「すみません〜。風邪ですか?」
「いいえ〜乾燥してるから喉を守るために」
「いや〜歩くときもしてる人は初めて見ました。息苦しくないですか?」
「息苦しくなったら、こうして・・鼻を出して口だけ隠すとか、全部出して休憩の時に隠したり・・あと、暖かいですから、寒くなったら隠したり・・」
「ああそうですか〜」
これがご縁で一日中仲良く一緒に歩いた。そんなにオシャベリでもなく、でしゃばりでもなく、とても気持ちの良い方で、凍っている道などは何だか安心できてありがたかった。
10:30 分岐  まっすぐ行くと鳥居を抜けて去年の不動滝へ出る。今日は登り尾コースから登っていく。これより3600mと書かれてあった。
去年は不動滝でアイゼンをつけて行ったが、今年はどこまで登るかな〜?
10:44 気持ちの良い杉?木立ちの中を登っていく。いつもならたいしてシンドクもない道だが、この一週間、パートも休んで家出休養していたから身体が慣れるまで重くて重くて・・
オバハンは先頭で大きな声をあげながら、おじさんの添乗員さんと仲良く?登って行ってた。声が大きいので何を話しているかも聞こえるが興味がないので忘れてしまった。
今日は気温が高いので・・暑いっ!・・暑い!・・この辺りから2人ほど?遅れているのが分かった。女性の添乗員さんの姿が見えない。誰かが遅れていてついているんだろう。

10:51 造林小屋。・・奥に見える山が白くなっている。雪や〜!去年は逆に向こうから下ってきて、ここでアイゼンをハズして・・凍った下りの山道は大変だったなあ・・

ここにはキレイなトイレもあるので、身支度を整えるため休憩。それでも遅れている人は追いつけなかったようだ。
無線で連絡をとりながら、先に出発することに。すると・・








「お〜い!誰か手袋とストック忘れてへんかぁ〜!置いてあるぞ〜!」
みんな知らん顔なので、何度か叫んだ。もう置いておくしかないと思ったら、なんとあのオバハンが
「わあ〜!うちのや〜!うちやったわ〜!」
・・・へえ〜・・・

先頭にいてお気に入りの方とおしゃべりしたそうだが忘れ物で一番後ろになっちゃった。今度は後ろで大騒ぎしている。今まで行った山など挙げ連ねているが、そんな山はベテランの男性群は、とうに登ってるふうな口ぶりだった。それでも黙って話を聞いてあげてる。優しいなあ!

しかし・・それも限界か・・?・・誰かが口火を切った・・
「なあ〜あんた、先頭を歩くんが好きなんと違うんか〜?」
「そうやねん!オバチャンは(自分をオバチャンと言う)後ろは嫌いやねん!人の後ろは嫌やねん!」
「なんで後ろを歩いてるんや?」
「後ろなんか歩きたくないわぁ!しぇやけど手袋忘れたからしゃ〜ないやん」

・・先に行ってほしそうだなあ・・
11:02 小屋が見える位置のここで後方からのグループに無線で連絡をとる。どうやらまだ小屋にも着いていない様子。このあたりで風に当たらない場所を見つけて待つ事に。
そのあいだ、一緒に歩いてくれてる初老の方が、山々の名前を教えてくれる。
「そこに見えている一番高い山が学能堂山」
わあ〜毎日の登山で見つけて行こうかなあと迷ってた山だ!
騒がしいオバハン、先頭に行くかと思いきや・・男性の添乗員さんが最後尾で連絡をとっているせいか、先へ行かない。くっついてる・・

どうやら後方の組はそのまま下山するもようだ。スタートからこうでは、とても無理だろうな。体調でも悪かったんだろうか?慣れないだけだったらいいけど・・

そうこうしている間に、あのオバハンはペースを挙げて一人・・また一人・・抜いて、いつの間にか三等集団へ!何だかんだと問題は多いけど・・すごいなあ・・
11:26 雪が現れる!同時に道が凍ってる!固っ!ストックを突き立てようとするが、全くといっていいほど歯が立たない!仕方ないので周囲の柔らかそうな場所を選んでグサグサ突き刺してバランスをとる。結構滑る人が出ている。ホンマに、カンカチコ!早くアイゼンつけたいよぉ!
11:43 朝もらった地図には「五本杉に囲まれて、お地蔵様がポツン」と書かれてあったけど、三本杉のような・・??・・可愛いお地蔵様に和んでしまう。ここから造林小屋まですぐのはずなんだけどな・・















11:54 
小屋が見えた!写真の中で右の毛糸の帽子を被った方が、今日ご一緒して下さった方。

去年もここで昼食だったけど、今年もそうなるようだ。去年のマイナス8度の中の食事は・・オムスビがザックの中で凍りかけててシャクシャク音をたて、ペットボトルの中の水は凍りかけてシャーベット状態だった事が懐かしく思い出される。
今年は暖かいので、凍えることもなく、風よけの斜面で陽の当たる場所でお昼にした。マイブームのココアも飲んで、クリームたっぷりのパンを食べた・・え?・・そうだよ・・クラブツーリズムのは弁当がつくよ。でもさ、針のSAで渡された弁当は、おかずが結構多かったんだよ。そんなのザックに入れて登ったら一方に寄ってゴチャゴチャになっちゃっうじゃないですか〜・・え・・・そうですよ!バスの中で全部食ってしまいましたよ!・・何か問題でも?・・

ここで出発前にアイゼンをつける事に。あのオバハンはどうするのかな〜と思っていたら・・タオルを靴にくくりつけて「アイゼン作ったで〜!」と叫んでいる。しかも・・先へ進んでる!
「待ってや!みんなで行くんやから!待ってや!」と、お気に入りの添乗員さんから声をかけられ、
「はぁ〜い!」と、かわいく答えている・・あほらし!・・心配してソンした!・・実は私はアイゼンを2つ持っている。6本爪と、太いゴムで止める4本爪のアイゼンだ。軽いし手軽なので誰も付けなくても自分で怖くなるとスグつけられるように持っている。故障を抱えた私には保険のようなものだ。

だから貸してあげようと思ってたんだ。でも・・相変わらず身勝手な事ばかりしてるんで・・やめた!
私にはキビシイ道も慣れた山女さんには平気だろう。貸してアイゼンが壊れでもしたら逆に怒られそうだしな〜君子、危うきに近寄らず〜だ!
すると・・ちょうどまさに私の心の声が聞こえたように周りの男性群から
「心配せんでも、あのオバハンは、クチで登れるわ!」
「あんだけしゃべっとったら元気元気!道が凍っとっても平気やで」
などなど・・

オバハンが先頭を歩くので、今回のツアーは後ろの集団が結構多い!私は遅いから先に行ってと言うても「急いで行ってもおんなじやから」と、先にいってくれない。面白い集団になっているんじゃあないかな?

結果を先に言っておくが・・このオバハンは凄い!凄いっ!・・登りは無論、下りも平気で歩いた!
強者だったんだ!クチだけじゃあなかったんだ!こうなったら尊敬するなあ!
12:53 頂上到着〜!
ご覧のように木々には全く雪がない!でも一年ぶりに眺める景色は最高!一年前のもりりん&ぐっちぃさんを思い出す。あの時も兄弟かと思うくらい同じ雰囲気だったなあ!姉と弟かと思っちゃった!まさか魔神だとは知らなかったし。

写真は、この日一日ご一緒させて頂いた初老の方。
必殺技?の、猫なで声で無理を言って写ってもらった。

「ちょっと!ねえちゃん!ねえちゃん!」・・え?ひょっとして・・私のことか?・・
「ねえちゃんや!写真撮ってえな!こっち来て!そこの雪がある所で写して!逆光線になったらアカンから、そっちへ行って写して!・・ああ・・そんなに遠くにならんでもええで!」
「はいはい!じゃあ、ドアップで!写すよ!」」

まあ〜「ねえちゃん」になったから許してやるか〜
13:07 
八丁平も雪が無く、台高山脈も何だか春霞みたいで霞んでいる。

ここで集合写真を撮ったっけ!寒くて全員のバッテリーがあがってしまって困ったっけ。今日はポカポカ陽気なんで上を来ていると暑いくらいだ。
13:30 さっきの小屋まで戻ってきた。
ここでアイゼンを外して不動滝へと下っていく。でも絶対凍ってるって〜しかも急だったと思うなあ〜
もし怖かったら4本爪をつけようとスグに出せる出せる所に用意しておく。

途中、かなり凍っていて、雪が初めての女性が転がり落ちる寸前で止まった!目の前でだったから、慣れている男性群も慎重になる。私はストックを凶器にして、ザクザク突き立てて滑り止めにした。
転がった女性はゴムを被せたままだったので、ずっとストックごと滑っていた。

あのオバハンは、先に書いたように何でもなくさっさと下まで降りた。すげぇ!
14:21 不動滝だ!
ここで写真タイムだが、写したらすぐに進むように指示が出る。狭いところだからなあ。でもご覧のように注連縄からこちらではアイゼンを洗っている。何しろ泥だらけで凄い事になってるからなあ・・
でも、ここでなくても暫く行って道路に出れば、河原まで下りて洗えたのだ。これは覚えておかなくちゃ!
15:04 バスまで戻ってきました!トイレ&荷造りして出発を待ちます。次はお楽しみの温泉!
そういえば・・出発まで結構時間がかかったなあ〜。

16:00 みはる温泉到着!ここでは17:10まで休憩!空いてそうだしゆっくりできるかも!?

温泉は、まったりヌルヌル!素晴らしく良い湯だった!今、ヌルヌルでは一番好きな大阪・高槻・祥風苑のお湯と張りあうなあ!両横綱だ!メッチャ気持ちいいので出たり入ったりで40分くらいかなあ。もっと入っていたかったけど・・帰りたくなくなりそうで・・

16:49 バスへ戻るときにはステキな夕焼けが!


バスの中では流石に疲れたのか静かになってた時間もあったなあ・・
・・え?・・そう!あのオバハン!

天王寺に着いたのは17:00頃だったかなあ?今日は朝、出会い頭事故?があったけど、楽しかった!まあ〜ブログネタになったしぃ〜
途中から身体も慣れて調子が出たので助かったなあ〜!
温泉でホクホク!だしぃ〜!ああ〜最高の一日やった〜!おもろかった!

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