奈良:天川村記 稲村ケ岳
2005.06.09(木) | |
地図 ブルーのコース ただし洞川温泉まで 少し伸びる 母公堂の手前 |
ふと・・・ 近鉄電車の参加自由のハイキングの中に「稲村ケ岳」を見つけた。 「え〜〜〜〜っ!!」 本当に驚いた。稲村ケ岳って、登山の部類に入るんじゃあなかったっけ? 近鉄電車のは、たいがい本当に自由で、駅で地図をもらって各自で歩く。 係の人は誰も付き添わないというのが多い。というか、それしか知らない。 最初に天川村:洞川に行った時に周辺地図をもらって 「よし!行ける所は全部行って塗りつぶすぞ!」 と思って以来、何とか登ってみたい山になってはいたけど・・・ 道に迷ったりする事はないんだろうか?危険な場所はないんだろうか? ・・・安心だから自由参加のイベントが組めるんだろうから行ってみようか? やっぱりここは慣れた人しか参加しないんじゃあないんだろうか?・・・ などなど心配事と行きたい気持ちが交互に出てきて落ち着かない。 こうなったら仕方がない。情報収集だ。 あちこちのイベントに参加しながら気安くなった方に、しつこく聞いてみた。 「ああ、大丈夫やで〜。あそこは距離が長いから大変やけど、危険な所はないよ。 最後だけ険しいけど、ゆっくり行けば大丈夫」 「靴なんかは、これで大丈夫でしょうか?」 「ああ、大丈夫。十分。十分」 3人に聞いたら3人とも、こう言ったので、私は行く気満々に! 行く事に決めたはいいが、やっぱり不安は拭い去れない。 何しろ係の人は誰も一緒に来てくれないのだから。 ちょうど、その時、K社のハイキングのパンフレットに稲村ケ岳の募集が出た! これなら同行の係がいるんで安心だろうと申し込んだ。 一度行ってみて自信ができたら自由参加のイベントに参加しようと決めた。 ・・・なんか、どっか、考え方が可笑しい?・・・かもしれないが、とにかく申し込んだ。 当日:6月9日(木)ドキドキ!わくわく・・・いやいや・・・ドキドキ!わく・・ドキドキ!わく・・・ バスの中は、どうみてもベテランしかいないように見えて・・・ 去年(2004年)11月13日(土)に女人結界門を見に来て以来、 久しぶりの母公堂が見えてきた。この横から登り始める。11:00 急だが歩きやすい道を、ゆっくりゆっくり進んでいく。 みんなベテランのようで、誰も急がない。 各自のペースで黙々と登って行く。 このくらいの道が続くなら大丈夫だなあと願うような気持ち。 実は、このコースは「行って戻るコース」だ。辛くなれば待っていればいいってワケだ。 「行ける所まで行ってダメなら待っていよう」と思えば安心して登れる。 道が分かりやすければ先に帰ってもいい。 そうこうしていると法力峠へ到着!わああ〜お!ここも憧れの地。 ムフフフフ・・・ここまで来たってだけでも十二分に価値はある! |
10分ほど休憩の後、出発。 わりと平坦な道が続く。 低い山でも、一気に頂上を目指す方が、よほど辛い。 今日は標高差800mだそうだが、山を巻いて進むなら安心だ。 途中、崩れている所もあったが、とにかく歩きやすい道だった。 木漏れ日にきらめく緑のシャワーの中を夢見心地のように歩いた。 本当は気に入った場所でゆっくりと何も考えず、その景色と一体化したかった。 ブナ林の緑の美しさに感動しながら、山上ケ辻:稲村小屋に到着。13:00 この小屋は泊まり客の予約がなかったら閉まっているらしい。 同行の方は知らなかったようだ。 ここを更にまっすぐ行けば稲村ケ岳。少し引き返すように左に行けば有名な山上ケ岳。 大峯山の行場へと続く。レンゲ辻へも同じく左へ。 まだ雪が残っている時期に大学生だったかが迷ってニュースにもなったが、 このレンゲ辻を歩いたかららしい。 渓谷に沿っての迷いやすい道なので行かないように言われている。 何にも知らずに歩き慣れないままに登ったらしい。 私が怖がったのは、このニュースを聞いたのも大きな原因。 ここで昼食タイムが30分。 しかしどうやら雲の中に入ってしまったらしい。ここは風の通り道らしく結構強く吹いている。 下界は晴天なのだが、登るときに見た雲が、まだ引っかかっているらしい。 離れてどっかへ行ってくれる事を願っていたが無理だったようだ。 道がこのまま平坦なら私でもついて行けると思うが・・・と心配になる。 出発時間になって、ここから引き返す人達が出た。 天気も悪いので引き返して温泉にゆっくり浸かる事にしたらしい。 私は一瞬迷ったが、とにかく行ける所まで行こうと決めた。 でないと後悔するだろうから。 カッパを着ての山登りは暑い!割と良い物を買っておいたので、まだ良い方だが暑い。 ここまでは迷うような道はなく、私だけ引き返しても大丈夫、と安心。 相変わらず雨は降るが、幻想的なブナ林の中を気分も良く、ストトコ、ストトコ歩いた。 (この表現は大好き。歩いている間も時々「ストトコ、ストトコ・・・」と言い続けたりする) 写真を撮る時間がないのは残念だが贅沢は言ってられない。 今日は時間との競争になりそうだから。 |
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写真のような幻想的で歩きやすい道を30分ほど歩くと大日山があります。 「大日のキレット」という断層もありました。 でも霧でロクに見えません。 そして目の前には鎖が垂れている岩場が・・・ 降り続く雨と風の音。ツルツル滑る岩肌・・・ 先に行った人の「キャーッ!」という叫び声・・・ 行きはいいけど、これを降りないといけないわけで・・・もしも右肩が脱臼でもしたら・・・ ど〜せ、雲の中で景色は見えないし・・・ 「リタイアします!」(笑!根性ないです) みんながさんざん誘ってくれたけど、断って先に少しずつ戻る事にした。 すると・・・ひとつステキな事が! この幻想的な景色の中で写真を撮るゆとりもできたし、 座って、ただじっと、その世界に溶け込む事もできた。 小鳥のさえずりも聞こえ、私の周りでは確かに妖精達が遊び回っていた。 ・・・そんなこんなしていたら、さっきの稲村小屋で、もう追いつかれてしまった。14:50 でも、それは先頭集団の山のベテラン勢。 まだまだ岩に張り付いていた人もいるようだ。 先頭集団は先に降りて、ゆっくり温泉に浸かれるって寸法だ。 迷うことのない一本道なのでできる事だ。 法力峠で横にそれなければ大丈夫、と念を押されて下山。 雲はここから上にしかないので、カッパを脱いでリュックに詰める。 ・・・早い!・・・何を急いで何所に行く?・・・と聞きたいくらい早い。 「登ればいい」組のようだ。 や〜めたっと!私はついて行くのをやめた。 せっかく登ってきたのに一気に降りるのはもったいない! 写真のような場所で倒木や岩に腰を下ろし、小鳥のさえずりや木々のざわめきに、 また静まりかえった静寂に、何も考えず身を任せていた。 こういう時間を過ごせるのは実は、あまりないんである。 かなり慣れた人なら別だろうが、まだ一年の私としては特殊な状態なんである。 一人で歩いていると、すれ違う人達も少なく、晴天の日以外は天候が気になる。 雷の大嫌いな私としては「突然の」が気になるのだ(何て気の小さい私) イベントの時は人の流れに逆らえないので立ち止まることも、はばかられる。 こうして一人、止まった時間を堪能できるのは、前にはベテラン勢が歩き、 後ろから、同じくらいの人数の一団がやってくるという安心感からなのだ。 パラパラと降りてくる人はいるが、最後尾の係の人が来ない限り、時間は私一人のものだ。 |
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この日の 写真・日記 |
母公堂横に降りてくると16:30 ん?ここから洞川温泉にバスが止まってて・・・出発は18:00・・・ ん?ここから洞川温泉まで・・・ん? しぃ〜まったぁあああ! 温泉に入る時間がなくなるかもしれない〜〜!ひええええ〜〜〜〜!急げ! 何しろ自分自身が臭くてたまらんほどなんであ〜る! あとは例によって・・・ストトコ、ストトコ、ストトコ・・・・・早く!早く!・・・ストトコ、ストトコ・・・! 何とか30分で着いたので、まだ一時間ある。温泉は30分で切り上げ荷造りに精を出す。 最後はリタイアしたとはいえ、大!大!満足の一日だった。 迷うことのない一本道と分かったし、最後だけ難関で、あとはラクだと判明した。 これで13日の月曜、参加自由のイベントにも安心して参加できる!と、自信をつけた。 ちなみに・・・13日の当日・・・やはり気になったのか係の人が数人一緒に来てくれた。 残っている人がいないか確認していってくれた。 う〜ん!とっても嬉しかった。 そして・・・20日の月曜には観音峰から法力峠を通って洞川に抜けるイベントが・・・ もちろん参加した! ・・・そのお話は、またの機会に・・・ |
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