奈良・天川村・天女の舞  2007.5.20.日

過去: 2004年11月06日(土)  2006年10月29日(日)

2004年秋に天川村のイベントで参加して以来、何とか日程を合わせて参加しようと思っている場所。山の雰囲気は無論!最高!だが、地元の方々の雰囲気もまた最高なのだ。自然と人との両方交わった雰囲気が好きで今年も参加した。
ただ・・今回は新緑!今まで紅葉の時期だったので様子がガラリと違うだろう!新緑のブナ林を満喫したい!

7:40 阿部野橋発の特急に乗る。一本前に7:20発の急行があるのだが、日曜はバスが遅く始発に乗ってもこれにしか乗れないのだ。でもまあ〜タクシーを呼ばないと間に合わないなんて事は避けられたので助かる。
8:40 近鉄・下市口に着く。大勢下りる!大変!バスの席を確保しなきゃ!・・走って場捨て向かうが・・みんな駅前で集合している・・見ると・・どっかの会で待ち合わせのようだ。みたらい渓谷の地図を持っている人がいた。心配せずともバスには3人だけとなった。

8:45 中庵住行が出る。洞川温泉行(観音峰など)は9:15。今日は途中の天川川合下車。
9:45 天川村役場到着〜!

募集は20人とあったが・・それくらいかな?・・付き添いの方が結構多い。
車三台に別れて乗り込む。
坪内から工事中の林道を・・車止めをのけて・・進む!なにせ地元の役場の行事だ。工事関係者と話はついているのだ。ここも山が崩れやすいので工事も大変だろうなあ・・上へ駐車場を作る工事だが年数がかかっている。でもくるたび進んでいるのが分かる。
坪内からの登山道を林道にしているのかと思ったら別に道を広げているそうだ。入り口の所で車を止め「そこが坪内からの登山道です。6時間かかります。最近はトンネルの方から登れるんで、こっちは余り通らないですね」・・・通りたい・・通りたいっ!!

進んで行くにつれて・・ん?・・山の頂上付近は・・白いじゃん!・・雲が低くたちこめているっ!!
今日は快晴マークやのにぃ〜〜!〜〜まあ〜〜ええわあ〜〜雨は降らないから!
10:29 川合からの登山道と交わる場所で下りる。ここから先は車は通れない。崖が崩れたように岩がゴロゴロしているし、先の道はできていない。
稲村ケ岳も雲の中だ。少し低い山は陽を浴びて淡い緑を輝かせている。
準備をすませてからスタート!
見慣れたはずの景色も、過去2度の色と全く違って明るい緑だ!今日はグリーンシャワーを期待して・・・
わ!そんなあ〜・・

10:41 突然!
ガスが出てきた!
10:53 ここから上の登山道へ「よじ登って」行く。さっき車を降りたところから本当は、この写真の左上の山肌が登山道なのだ。でも、こっちを歩いた方が断然景色が良い!
少し休憩の後、この崩れてくる斜面にとりついてリーダーが足跡をつけていく。二人・・三人・・5人も歩けば僅かに道ができてくる。10人目位を狙って列に割り込む。
のとき誰かが「熊は出ませんか?」
リーダーが「ぼくは毎日山を歩き回っとるけど一度も見た事がないですわ〜おるんかなあ?」
「わしは目の前に小さい猪がおると思うたら、
アナグマやったんですよ。もう〜びっくりして・・鈴をジャンジャン鳴らしましたがな〜!そしたら向こうもビックリして・・近くの穴へ頭を突っ込んだんですが、その穴がまた小さくて・・頭だけ隠して尻が出たままで・・」
「熊に会うより珍しいんとちゃうか〜?」
「熊やったら、おいしいモンから食われるで〜」
一番太った女性が
「ほな、ウチが真っ先に食われるやん〜!」
「いや〜最近は熊もヘルシー指向やそうやから、あんたは最後や」


地元の顔見知りのイベントは面白いなあ!これだからやめられない〜!

11:18 ここにもヤマシャクヤクがあった!昨日の金剛山と同じ白だった。

それほどあるわけではなく、ひっそりと道沿いに咲いていた。観音平の淡いピンクの花を見に行きたくなった・・行こう!・・
11:24 栃尾辻
ここで坪内からの登山道と合流する。坪内からの登山道には崩壊している所があるようで注意を促す看板がある。これ・・去年も一昨年もあったような・・
小休憩だが・・寒いっ!!・・寒すぎる!・・小屋に入って風をよけると随分暖かかった。でも皆外でガマンしている。中が暗いのでイヤなのかもしれない。

小屋の中には寝袋がぶら下がっている。去年テントを張ってウロウロしている人がいたけど・・もう置いてあるのかなあ?・・
11:50 天女平はスグ目の前だ。本当なら、ここから稲村が手に取るように見えるはず・・バリゴヤの頭も見えていたはず・・
心眼で見るしかないなあ・・でも・・景色は見えないが素晴らしい世界だ!
風と共に去りぬ・・ 一瞬!霧が晴れる!

あまりの寒さにカッパを上下とも着込む。下もはかなければ、とても・・とても・・皆は震えながら上だけ着込んでいる。土地の人なら寒さに慣れているからなあ〜。ニャアには無理ッス!ホッペも冷たくなっている。手袋は冬用のを持ってきておいて良かった・・

12:25  スタート!・・いよいよブナの原生林へ!・・
ここは道がない。リーダーが歩いた跡をついていくので道ができる。ここは慣れている人でないと絶対に迷う!ましてや霧が出るとサッパリ分からない。あとをついていっても写真を撮ったりして立ち止まると、前の人の踏み跡が分からなくなる。三度目で慣れているので余裕があるが、初めてだったら霧の出ている今日は必死でついていくだろうな。
12:41  

もう〜それはそれは〜素晴らしい幻想の世界だった。
時折サっと陽がさし・・あるいは・・薄い霧の向こうに・・見え隠れする新緑の淡いグリーンが、紅葉の時そのままの枯葉色の絨毯に映えて目に飛び込んでくる・・命の輝きが放つパワーに目が釘付けになる!
そうかと思えば・・濃くなった霧に、うっすらと浮かび上がる様は恐ろしいくらい幻想的で・・死の世界すら思わせ・・動けなくなる・・

もっともっと・・ゆっくりと眺めたい堪能したい世界だが・・足もとが危ういので・・ブナの原生林の幾重にも重なった枯葉・・そして・・一昨日と昨日の雨にズブズブになった地面・・滑る・・残念だが先へ行かねば・・
12:46 ああ〜抜けてしまった・・引き返したいなあ・・

ここで最後の人を待ち、天川村の抱える問題点などを紹介される。これが主催者の一番大切なところだろう。
















↑天川村
役場HP
★鹿の食害・・これはどこでも抱える大きな問題で、天川村も頭を抱えているそうだ。

「シカを駆除しないんですか?全国で駆除しはじめているそうやけど・・」と、質問。

すでに弥山で「オオヤマレンゲ」が絶滅寸前になって保護柵を設置したりと保護した結果、やっと蘇ったという。鹿は駆除の対象となっており、許可も出ている・・が・・

「でもねえ・・鉄砲の名手がおらんのですわ〜撃っても当たらんのですわ〜」
「そしたら下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるで、ぎょうさん撃たんとあきまへんなあ」
「それがねえ・・数を撃っても当たらんのですわ〜駆除しようがないんですわ〜」

・・大笑いだ!・・でも・・笑い事ではないんだなあ・・

「おまけに、あいつら頭がエエんですわ〜里にはもう65才以上ばっかりで・・下草を刈っとるでしょう?年寄りが刈っとると、あいつらナメて、すぐ後ろから、ついて来よるんですわ〜ついてきて食事しよるんですわ〜若いモンが刈っとると近寄りません〜顔見て分かるんですかねえ・・もうお手上げですわ〜」

こりゃあ〜深刻だぁ〜と・・思いつつ・・笑ってしまった!

「おまけに作業をしようと思うても、年寄りばっかりでできないんですわ〜誰か作業を手伝ってくれる方はいませんかねえ」・・そりゃあ〜無理やろ〜なあ〜せやって・・ここに参加してるんは年寄りばっかしやもん・・

「無理そうですねえ〜(大爆笑!)〜そう思って・・せめて募金活動にでも協力してもらえたら嬉しいんですが・・」・・そういやあ〜朝もらったなあ〜なになに・・みたらい渓谷・大峯奥駈道の整備費にもするって?・・一口1万円からだけど、いくらでもいいって?・・そうかあ〜いくらでもいいのか〜
大峯好きの私としては・・釈迦ヶ岳のお釈迦様同様、千円でもさせてもらおうかあ〜という事で・・もしも他に気になる方がいらっしゃったらと思い、役場のHPにリンクさせました。気になる方は左の写真をクリックして、役場へお問い合わせ下さいませ・・
13:09 歯だ!歯!すっげぇぇぇ!!・・さすがに野生だなあ・・実にシッカリした見事な歯!

・・これは拾って帰る気にはならなかったなあ・・
生まれたばかりのブナの子ども。これをシカは旨い旨いと食ってしまうそうだ。ブナの林を守るには人間が居座ってシカを近づけないようにしないと・・
あちこちに生まれてはいるのだが、片端から食われてしまって新しい木が育たないそうである。

      

このあと・・ここを行かなければ行けないのに・・晴れていたら分かるんだけど・・他の人がさっさと真っ直ぐに進んでいたので・・ついていってしまった・・
「あ〜?おかしい〜・・引き返さんとアカン〜」
引き返すのも面倒で山肌を回っていこうとしたら、枯葉の絨毯が厚すぎて・・ずるずるずる・・
やっとこさ正規のルートに戻り・・ホっとひと息・・・
13:51 栃尾辻・・あれ?先発隊は?・・無線で問い合わせると「寒いから先に下りる〜」・・

ここを川合方面(朝来た道)に下りていく
あさ、よじ登った?林道との合流点に出ると先発隊が待っていた。ここまで下りてくれば暖かい!カッパを脱ぐ。ここまで汗ひとつかかなかった。どれだけ冷え込んでいたか分かるだろう。

ここで後続を町、全員揃ってからバスへと向かう。この頃には霧は晴れて向こうの深い深い山々が顔を見せてくれる。地元の方が言うには「大雨のブナ林も最高!木をつたって雨が勢いよく流れ落ちる様がいい」そうだ・・私はご遠慮申し上げるが・・
こうしてメッチャ充実した一日が終わった・・天川川合のバス停に着くと15:30だった。バスの時間までまだ40分ある。本当はもう少し時間をかけて歩き回るのだが、あまりの寒さに短縮・・それでも大満足の一日・・今度は晴れわたった陽射しの中、新緑の木漏れ日を味わいたい!来年も楽しみだ!

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